上海市最大の繁華街、南京東路をあるいていると手鏡を持ったひとが目に入ってきます。 傘のような蓋のかかった街角のゴミ箱をのぞく道具なのです。 日本なら、電車の網棚の雑誌回収と言うところでしょうが、あらかじめ手鏡を用意して、 ゴミ箱の中をのぞいて食糧や物資をあさる人達がいるというのが、深刻さを浮き彫りにしています。 この間、7月21日に中国政府は人民元を約2%切り上げました。国際世論に押されてのことです。これはいわば 大相撲の番付けに例えることができます。 この場合、横綱はアメリカ、大関は日本で、相撲協会の理事長はアメリカが兼務しているというのが、今の I.M.F.(国際通貨基金)の現状です。 中国はかつて、十両でしたが、今や実力は小結クラス。十両で白星を重ねるのはハンディからして不公平である。 つまり国際的にみて極端に安い価格で製造して、安く輸出して外貨を稼ぐのは、三役力士が十両優勝している ようなものだという批判です。これに対し、中国は2%つまり前頭13枚目くらいになったということです。 この結果、当面の批判をかわすと共に都市部などの所得の高い層が増えている中で輸入するのに割安になるという 算段です。しかもこれまで人民元のレートを固定する為に、今や世界最大のh借金大国であるアメリカの ドルを買い支えてこざるを得なかったという負担を少し減らせるという訳です。 もちろんこれとて、実力、小結の国が前頭13枚目で相撲をとり続ける訳にもいかなくなるのは早晩明らかです。 しかし、あまり急激な引き上げも輸出競争力を減らし、不況を招きかねないだけに政府としても 頭が痛い問題なのです。 今の中国は急速な経済発展のなかで、そのひずみがどんどん大きくなってきており、今や農民も市民も 包囲するほどになってきています。過去に日本軍が中国やアジア諸国に多大な被害を与えたという事実 から目を背けることがあってはなりませんが、今の中国の大多数の庶民からすると、それ以上に時刻の 腐敗や貧困、更には不公平の解決の方が緊急の課題なのではないでしょうか?
一方、経済発展ほどになかなか進まないのが民主化ですが、急ピッチで改善がはかられている ものがあります。公衆トイレです。よく「中国旅行に行ってみたいが、トイレは汚くて仕切りもない と聞くが大丈夫ですか」という質問をうけます。以前と違い中国の観光地のトイレは改善されてきており、 特に国際都市、上海は、わざわざトイレ案内のパンフレットまでつくるほどの力の入れようです。 ちなみに人民公園前の公衆トイレは男子0.3元(約4円)、女子0.6元(約8円)と有料ですが、 その分きれいに管理されています。 トイレの改革のように、臭い物に蓋をしない政治の改革も、そのスピードアップが求められているところです。 (2005.8.25記)